〔暗黒の夢〕









※注意※
 この話は流血ありのグロめの話となっております。
 苦手な方はご注意ください。大丈夫だと言う方はスクロールしてお進みくださいませ。

























 時間は午前零時を少し過ぎた頃であった。
 真夜中、その上真冬であるためか、街灯がぽつぽつと灯る住宅街は、しんと静まり返っていた。
 そこに、一人の男が現れた。真冬だと言うのに、額に汗を浮かべ、あちこちを落ち着かなく見回して、おどおどと急ぎ足で歩いていた。しかし、男の足は緊張のためか、もつれていた。慌てているのが良く分かる装丁である。



 ふいに、ひゅう、という音がして、何かに男の手がが壁に縫いとめられた。続いて、また一つ。
 ぽたり、紅い血が両手から滴り落ちた。

「ひいっ……」

 みっともなく壁に貼り付けにされた男は、恐ろしさと痛さにただ、がたがたと震えていた。

「あ〜あ、こんなに簡単につかまるなんて、つまらないよ」

 どこか歪んだ微笑を浮かべながら、のらりくらりと弓を手にやって来たのは、まだ少年といっても差し支えない青髪の男だった。

「あら、楽に終わる方がいいじゃない。こんな男には時間をかけてやる必要もなさそうじゃないこと?」

 くすくすと鈴を振るように笑うのは彼の肩に乗った小さな妖精だった。翠の絹のような髪に、冷たい光を浮かべる同色の瞳。愛らしい容姿が、ひどく禍々しく見えた。

「まぁ、確かに、そうだけどさ。もう少しくらい楽しませてくれても良いと思わない?」

 たとえば、こんな風にさ。
 少年はゆっくりと男に近寄ると、手にした鋭利な矢で男の眼を抉り出した。途端に、男の口から耳を(つんざ)くような悲鳴が上がった。


 少年はくつくつと(わら)った。住宅街でたとえ悲鳴が上がろうとも、誰もやって来はしない。人間は、本能的に厄介ごとは避けるものだから。お人よしな事などやっていれば、次は自分の首が飛ぶ。
 そんな物騒な時代なのだから。

「ふふ……そうね。少し悪趣味だけれど」

 妖精は、少年の側から飛び上がった。そして、つと、眉をひそめる。

「ねぇ…血は服についたらなかなか取れないのよ? 返り血を浴びないようにって何度も言っているのに」
「ああ、ゴメン。気をつけるよ」

 何とも、軽い言い方。
 人の命をさしたるものだとは思っていない者達がここにはいた。



 彼らは、男の事など一切気にしなかった。だから、あっさりと命を奪い去った。

「さて、これで依頼完了だね」
「ええ…それで、次の相手は?」
「ええっと、確か……」

 彼らは、何事もなかったかのように夜の闇に溶け込んでいった。










 むしゃくしゃした気分でさえも一掃してしまえるような快晴の日。
 マゼンダは眼を細めて空を見上げた。

「――良い天気」

 思わず微笑がもれる。それを見て、テミがくすくすと笑った。

「ふふふ……そんな様子を見ていると、さっきまで喧嘩してむくれていた人とはとても思えないわ」
「……テミ、もう忘れてよ」

 むぅ、と口をへの字に曲げる。全く、この友人には敵わない。そんな事を考えているのを知ってか知らずか、テミはにっこりと天使の微笑を浮かべた。

「無理ね。…だいたい、あなた達、いつ見ても喧嘩ばかりしているじゃない」
「それは、あいつが悪いのよ」
「そう? わたしから見ればどっちもどっちって感じるけど」
「…………」

 マゼンダは黙り込んでそっぽを向いた。仕方ない、テミはちいさく笑う。

「あまり頻繁には会えないけれど、婚約者同士なんだからもっと仲良くなさいな?」

 マゼンダの顔に一気に朱がのぼった。

「あ、あのねぇ……婚約者って言っても親が決めた許婚なんだからね?!」
「そうは言っても、あなたはブロントの事が好きなのでしょう?」
「だから、なんっっっでそうなるのよ!」
「あら、顔が真っ赤よ?」

 堪えきれない、とばかりにテミが噴出す。

「テミっっっ!」

 どうしようもない、とはわかっていながらも、マゼンダは声を荒げた。




「――あなたが、フェディール伯爵令嬢テミさん?」

 ふと、背後からすずやかな声をかけられて、振り返ったテミとマゼンダは眼を丸くした。これは、妖精と言うものなのだろうか?
 めずらしい。
 それは、予想に違わず、ひどく愛らしい。
 しかし、それでいてどこか冷たい感じを醸し出している。イヤな予感がした。

「え、ええ……そうですけど……」

 一体、コレは何なのだろう?訝しげな表情を浮かべたテミの前にマゼンダがずいっと割って入った。。

「一体、あんたは何なのよ?」

 妖精は微笑んで何も答えなかった。邪気のない笑みのはずなのに、背筋が冷たく凍った。

「へぇ、なかなか勇ましいお嬢さんもいたものだね。……けど邪魔なんだ。退いてくれる?」

 にっこりと、邪気のない笑顔を浮かべるのは、同じ年くらいの少年。音も気配もなく近づいてきたそれにマゼンダは内心焦った。

「……何、あんた。テミを誘拐でもしようとしているわけ?」
「う〜ん、残念ながら、はずれだね」

 少年は歪んだ微笑を浮かべて、矢をつがえた弓を彼女らに向けた。


「殺しに来たんだよ」

 2人は息を飲んだ。








 またやってしまった。
 全く、まぁ、良くここまで喧嘩のネタがあるものだ、と我が事ながら感心してしまうくらい、彼女と会うといつも言い争いになってしまう。まぁ、しかし別にそれくらいならどうって事ない。問題なのは、いつも彼女に言い負かされると言う事だ。
 はぁ〜、と内心で肩を落としてとぼとぼと歩く。勿論、こんなところでそんなみっともない格好を見せるわけには行かないから、表面上は颯爽と歩いている…つもりだ。それでも、どんよりとした空気はなかなか隠せないが。

「ブロント様!」

 ふいに、横を歩いていた従僕が声を上げた。

「どうした?」

 従僕はぎょっとして外を見ている。つられて窓の外を見たブロントは一瞬、思考が飛んだ。


マゼンダが、テミが。

弓を突きつけられて。

このままでは―――コロサレル?

 何故だ。
 ブロントのまだ冷静な部分が警鐘を鳴らす。けれども、いてもたってもいられなかった。ブロントは窓から飛び出し、ただひたすらに駆けた。草が足に絡みつく。
 ――普段ならばこんなことはないのに。もどかしさが募った。


――間に合ってくれ!


 祈りながら、ひた走った。
 不意に、足に何かが纏わりつく。ただでさえ重心を傾けていた身体は思い通りに動いてはくれず、いやというほど地面に顔を打ち付けられた。
 すい、と何かが目の前に現れたそれは、美しく冷たい氷のような妖精。

「邪魔をしたのはお前か?」
「……わたしはね、うつくしく、はかなく。夢のように散っていく命が見たいの。だから、邪魔しないでくれる?」

邪魔をすると言うのなら容赦はしないけど。
妖精は愛らしく微笑んだ。
それは、肯定の証と見て良いのか。
ブロントは足に巻きついている蔦を切り落とし、問答無用で妖精に斬りかかった。

「ああん、もう。どうしてこんなに無粋なのかしら……」

 妖精は柳眉をひそめた。大人しくしていてくれれば自分はのんびりと見物できるというのに。仕方がないから、この男の血を見せてもらうとしようか。妖精は、手にした書物をゆるりと広げた。


 相手は、小さい上にすばしっこい。その上、焦れば焦るほど剣筋は乱れてゆく。こうしている間にもマゼンダたちに危機が迫っていると言うのに。
 ブロントの身体には妖精が起こす風によって無数の傷が刻まれていた。ひとつひとつはたいして大きな傷ではないが、数が増えるにつれて動きが鈍くなっていった。じわじわと染み出してくる血がブロントの身体を紅く、紅く染め上げていった。





 ひゅぅう、と矢が弓から離れるたびに『ナニカ』が少しづつ無くなっていく。それは、髪の毛だったり、布地だったり、今のところはたいした事はないが、それは、ただ彼が遊んでいるだけなのだ。小動物をいたぶる様に、恐怖心をより募らせていくだけ。
 彼が本気を出せば、自分たちなどあっという間に殺せるのだ。死にたくは無いが、この恐怖がいつまで続くのか、と思うと、恐ろしくてたまらなかった。早く終わってほしい、と感じるほどに。

「――そろそろ遊びをおしまいにしようか?」

 そんな思いを見越したかのように、唇の端を吊り上げてブルースが言った。
 弦(つる)が鳴る。その音は、ビィィ…ン、と余韻を残して鋭く空気を切り裂いた。
 矢は、正確にマゼンダを貫いた。ゴフッ、と奇妙な音がして、マゼンダは紅い塊を吐き出した。蒼白な顔に、碧色の服に鮮血が飛び散り、滴った。
 ぴしゃん。
 生命(イノチ)のない身体が血だまりのなかに倒れ付した。

「………!!」

 ひゅう、と喉の奥がなった。眼は見えているはずなのに、何も見えない。理解する事が恐ろしかった。ねっとりとした紅黒い液体がじわじわと足元まで近づいてくるのに、逃げたいのに、足は地に張り付いて動かなかった。
 爽やかで、甘みを含んだ風が鉄サビの臭いに取って代わる。ひどく気分が悪かった。呼吸は浅く速くなり、じっとりと汗を書いているのがわかる。
 さっきまで笑って、すねていた友人の身体は糸が切れたマリオネットのように倒れ付し、ぴくりとも動かなかった。その周囲を彩るのはどろりとした紅い液体。徐々に黒味がかっていくそれはぬらぬらと奇妙な色に光っていた。

「キミのせいで彼女は死んだんだよ?」

 死ななくても良かったのにね。ブルースはゆがんだ笑みを向けた。

「キミだけが死ねば僕は依頼を達成できるんだから。キミだけで良かったはずなんだよね」

 何?  カレハナニヲイッテイルノ?
 もう、頭が正常に働かなかった。意識があるのかないのか、自分では何も判断できなくなっていた。心も身体も制御が聞かず、ただ、人形のようにその場に突っ立っているだけ。

「あ、ああ……」

 喉の奥から、言葉ともいえぬものが零れ落ちていった。身体が、小刻みに震えて止まらない。
 それを心ゆくまで愉しんだ少年は、ゆっくりと『エモノ』を眺めた。さて、どんな風に料理するのが一番美味しいだろうか。
 悲鳴を上げる声、流れる血潮……。それらが奏でる絶妙のハーモニーこそが美しい。人間の醜悪な全てを拭い去って浄化される瞬間ほど素晴らしいものはないのだから。

「ねぇ、これが何かわかる?」

そういって取り出されたのはひとつの石。美しく透き通った水晶のような石であった。

「魔晶……石?」

 魔晶石。
 それは純粋な魔力のみを凝縮させて形を持たせた石。魔法を扱えるのは魔力を持つ人間だけだが、これならば扱い方さえ分かっていれば誰でも使える。もっとも、流通量が少ないのでなかなか手に入らないのだが。
 彼が持っている魔晶石の色は紅。つまりは炎の象徴だ。

「そう、あたり。流石だね」

 彼は魔晶石を矢の先に当てた。

「これはね、こういう使い方もできるんだよ」

 ボゥ、と一気に数本の矢から炎が上がる。水を掛けたくらいでは消えない魔法火が矢尻を熱く焦がしていた。
 矢が、飛ぶ。手足に打ち込まれた矢からのぼる炎は確実にじわじわとテミの身体を焼き尽くしていった。悲鳴すら上げられぬ痛みが脳髄に突き刺さる。黒焦げになり、腕が、足が、もげ落ちた。悶えるたびに草が、先程まで遊ぶように射られた矢が傷を肌に残した。それは、決して多くは無いが、じわりと血をにじませた。
 それは、しばらくの間、テミを苛み続けた。

「これで依頼完了かな。――ティンク、もう良いよ」

 満足そうにブルースは言った。ティンクは少し不満そうであったが、肩をすくめた。そこそこ血も見れたし、欲張りすぎるのも良くないか。
 
「今は仕方がないから見逃してあげる。――だけど、次はなくてよ?」

 抵抗できなかったブロントをあざ笑うかのような一言を残して、彼らは立ち去った。



 ぎりっ、と奥歯が鳴った。ぎゅっと手を握り締める。爪が手のひらに食い込み、血が地面に滴り落ちた。
 痛かった。でも、心がもっと痛かった。何もできなかった自分がひどく情けなくて。
 愛している。
 愛しているのに、それを素直に伝えることができなくて。できぬままに許婚となって。
 ――もう少し。
 もう少し彼女といられれば、あるいは……――。
 ただ、後悔だけが付きまとう。

「くそっ! 何のための剣術だ! 大切なものを守ることさえできないのにっ!」

 どんなに呼びかけても、もう答えることのない恋人の身体が網膜に焼き付いて離れなかった。












「今宵は曇り空か……」

 1人の青年が空を見上げて呟いた。

「残念だな。今日は満月なのに」

 別に、月が出ていようがいまいがやる事が変わるわけではない。けれども、空までもが自分の心を反映しているようで何だか嫌だった。

「まぁ、良い。――成し遂げた後にはちゃんと晴らしてくれるよな? マゼンダ……」

 小さく、小さく、青年は微笑んだ。優しい笑み。儚く切ないひと時の安らぎ。
 青年はすぐに闇に溶け込んだ。
 狙うは――……。




「久しぶりだな……5年ぶりか」

 目的の人物たちを見つけてブロントは静かに声をかけた。
 蒼髪の青年は微かに眉を寄せた。覚えが無い。妖精のほうにちらりと眼をやると彼女は艶然と微笑んだ。

「ええ、覚えていてよ……見逃してあげた情けない子でしょう? 次は無い、って警告して差し上げたのにね」
「見逃してもらおうとは思わない――むしろ、死ぬのはお前たちの方だ」

 ここで、終わりにしてやる。ブロントは剣を正眼に構えた。

「へぇ、そうなんだ。少しはやるようになったのかな」

 クツクツと愉しそうに哂っていながら、ブルースの眼は冷酷な光を宿していた。




 ブロントは、ブルースが放つ矢を軽く一閃、薙いだだけで全て落としきった。血のにじむような努力の賜物といってよいだろう。それ程に迷いの無い太刀筋であった。

「ふぅん、確かに腕は上がったようね」

 しばらく見物していたティンクの口角がきゅっと吊がった。美しい翠の瞳がらんらんと輝く。

「うだうだ御託を並べている暇はあるのか?」
 
 するりとごく自然な動作で背後に回りこむ。
 閃く刃。
 妖精ははっとして身を翻したが、間に合わず、羽が一枚風に舞った。バランスが崩れる。

「風よ!」

 風を起こし、身を支えた。ついでに竜巻をブロントに差し向ける。ブルースと切り結ぼうとしている所に上手く入り込んだようで、ブロントに一瞬の隙ができた。
 ブルースにはそれだけで十分だった。鎧の継ぎ目を狙った矢が肩に突き刺さる。どろり、と利き手から血があふれ出したようだ。
 カラン、と乾いた音を立てて剣が落ちた。ブロントはよろけてひざをついた。

 にやり、と哂い、血を見て、止めをさそうと近づいてきたブルースにブロントは冷たく言った。

「……甘いな」

 刹那、隠し持っていた短剣で、ブルースの喉を掻き切った。
 信じられない。
 あまりの驚きに眼を見開きながらブルースは絶命した。

「――ヒトの血を見てそう喜ぶな。痴れ者が」

 そうでなければ、ああまでもむごい事にはならなかっただろうに。
 ブロントは一瞬瞑目すると、すぐにマントの端を切り裂き、傷口に結びつけた。まだ、敵はいるのだ。気を抜いてはいられない。

「何て……ことを」
「同じことをお前たちは繰り返し続けた。――違うか?」

 そう、ずっと同じことをやり続けている彼らなのだから。ブロントは、自分も同じことをやっていると言う事実に気づかずにティンクを攻撃し続けた。

 理性が、散った。
 
 身体の中に眠っていた野獣が牙をむき、修羅のごとくブロントは舞った。

 羽が、散る。命が、散る。

 ――全てが砕け散った


 沈黙が落ちた。ブロントは、くたり、と生気なく倒れている二人に一瞥をくれると静かに剣を収めた。
 ひどく、虚ろだった。目的をなくした青年は、今まで眼をそむけ続けていた現実を前にして成す術が無かった。
 ブルースを、ティンクを殺してもマゼンダもテミも帰って来はしないのだから。わかっていたはずなのに、いざ現実を突きつけられると、ぽっかりと大切などこかに穴が開いたように冷たい風が通り抜けていった。

 そんな時、どこからか声が聞こえた。

「我ト共ニ来ヌカ?」

 彼は、使えそうだ。ブルースよりも役に立ってくれるかもしれない。
 そんな思いをもって闇がささやく。全てを忘れさせ、甘く、誘惑する。それは、かつてブルースを狂気の淵に導いたコエ。
 青年はしばらく黙って眼を閉じ――。







 後には、ただ静かに闇を照らす月のみが残った。









 





<アトガキ>

 桃橙さんからのリクエストです。お礼小説だったのですが、遅くなってしまい申し訳ありませんでしたm(__)m
 しかし……難産でした。なにせ、もともとグロいのは苦手なもので……。その割りに長いと言うのは、単に短く書くという能力が私に欠如しているためです。
 でも、その割りに緊迫感が無いとか戦闘シーンがイマイチだとか言うのは言っちゃいけません。これが精一杯なんですって。……すみません、精進致します……。

 というわけで、返品は受け付けておりますが、書き直しは微妙です(こら)
 ――嘘です。ちゃんとやります。だから見捨てないで……!(切実なお願い)

 確か、リクはブルースに恋人を殺されて復讐するブロント(ブルティ、ブロマゼ)でしたよね? あってますよね?(ぉぃ)
 暗部に関しては、弓を改造させたもの……てなわけで捏造設定(魔晶石)万歳です。他にいいのが思いつかなかったんですよぅ。
 まぁ、とりあえず、基準は満たしている……ハズ。キャラクターが狂い掛けているのは、作者が半分狂い掛けているせいです。うん。

 やるせなさ、苦しみ、壊された日常、背負うもの。これらを心情をベースにつづっていったつもりです。できたかどうかは良くわかりませんが。
 この後ブロントが誘いに乗って闇の世界に足を踏み込んだのか、また別の道を歩んだのか……何とも微妙な終わり方ではありますが、この先は皆様でご想像なさってくださいませ。

 ではでは、ここまでお付き合いいただきありがとうございました!

                             2006年5月10日 RUNA

                      Back